銀河と四季の道標

綴りたいことは日々あふれるからその溜め処。

ぼくはあの四次元の夏虫

六月の風にふくんだ夏のシケリが
僕までとどいてその海に沈む
海面に輝く幾何学的なしぐさの光を
見上げている
ぷかる、ぷかる
海中に漂っている静かというか
音が偉大すぎて一部になってしまうというか
とにかくここちよくて
そのうちに瞼を閉じる
とおくから夏が手を伸ばすのが分かる
ぼくもその感覚の方へ手を伸ばす
そして確かにつながる

(空には入道雲が黙って育ち
蝉たちはほんとはとっくに成虫になっていて
ぼくたちが目覚めるまで息をひそめているんだ)

夏と手をつないだ僕の精神は
おおいなる海中の四方八方へアンテナを巡らせ
そう、そのままでいいと
ぼくはあの四次元の夏虫


幻想郵便局 (講談社文庫)




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鹿田草太

Author:鹿田草太
夏だー!
と、もう勇み足であちこち夏連想に手をつけて仕方なくなってきている。
鹿田だけにね。

ほら、ほらもう~。

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