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キョウカンシエナイモノ、ある

空一帯に玉虫色の空間変形
忘れられない夏を、名残のおしい夏を
ぼくの深層心理が投影する
たゆたうように優雅なそれが
見かけによらずに厚く頑丈であって
また今日も僕は
本当の空を覗けずに
結局いこうともしなかったあの影の濃い
緑の濃い好奇心の漂うような草いきれ路地裏
一度立ち止まったのにいかなかった
そこでひとつ夏が停止し
ぬけがらだけで秋にいるような気がしてならない
だからあの黄昏前の夕刻に
香った風さえ捕えられずに
もう取り戻せないという事実だけは
それでもはっきりと理解せざるをえず
貧乏ゆすりが自意識で抑えられないのだ
寒気さえするから風呂上りの夜空は束の間
消える

消える、けれどまた現れる

消える、また消える

あああああと大声を出し体中をかきむしりたいこの気持ちの
せめて名前を教えてください

といったとき
どんなにがんばってもつたえようとしてもがむしゃらに努力しても
キョウカンシエナイモノがあるという事実はもう
今知ってしまったから
いましってしまったのだから!


思い出すたびに背筋を震わせ生きていくしかない余生
そこまで神は知り尽くしていないのではないかはたして
唯一それだけが生きることの道しるべ
生きる意味となるのではないでしょうか

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詩がぼくの道標

鹿田草太

Author:鹿田草太
俯瞰的に観ている自分もいるのに
こいつばかだなって思っている自分もいるのに
体内に精密な四季時計でもしこまれたのか
すこしの夏の気配だけで僕は
一億の細胞を活性化させる特殊能力をもっているのです

そしてひとふれだけで、しかもそれは妄想の引き起こした夢うつつかもしれないのに
すっかりたのしくなってしまっているのです

春さえ越えてしまった

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