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鈴虫

夏雲に見とれて
夕暮れに気づかずに
いちにちがおわるな
なんていって立ち上がる
公園のベンチに
影跡だけ残し
だれもいなくなった
昔の集会所

夏雲に見とれて
よるになったところで
慌てて帰路につく
その道の途中
なんであわててんだろうな
ふとまた立ち止まる
街明かりがにじむ
鈴虫もなく
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詩がぼくの道標

鹿田草太

Author:鹿田草太
俯瞰的に観ている自分もいるのに
こいつばかだなって思っている自分もいるのに
体内に精密な四季時計でもしこまれたのか
すこしの夏の気配だけで僕は
一億の細胞を活性化させる特殊能力をもっているのです

そしてひとふれだけで、しかもそれは妄想の引き起こした夢うつつかもしれないのに
すっかりたのしくなってしまっているのです

春さえ越えてしまった

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