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あること

すこしあるくときづく
みどりのうえにたった
かってに吸い込んだ、薫風はきだす
みどりいろがみえた、共感覚のさきに
ひかりはつめたかった、心地の良い井戸水
そこからながめていた、太陽の角度で直下、天使
(ぼくのみた天使は普通の人の背中、ただのひとみたいだった)
初夏の陰に引き込まれて
知らない朽ちた木材の家、日陰は苔生してる
見上げれば全景、光る初夏の新緑
そこにいるだけではほんとうのそこはわからない
ぼくたちは限りない一瞬にしか感動できない生き物だから
すぎれはそれは怠惰、惰性、もっと高みの太陽がみえない

朝露の葉一枚にふと目が止まる
季節の移ろいが分かる
ぼくがもし、まっしろな世界に数年遮断されて
懐かしく外界に出たとき、ぼくはそのときの季節を理解できるだろうが
春と秋の差を
空気で知ることができるだろうか

みどりいろがみえた、共感覚のさきに
ふといることができないとき

またそこにあれると



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鹿田草太

Author:鹿田草太
キンキンに冷えたビールとコップをもって縁側に行く。二本下駄をはいてすわる。夜風に風鈴がやさしく鳴る。プシュッとくとくとく手酌で注ぐ。豚蚊取りの鼻先で煙がくゆる。ゆっくりのどで感触を味わいながら飲む。作務衣が緩やかな涼風にはたはたと揺れる。遠くの花火の音が鳴る。あっちかな…見上げた先は白鳥のくちばし。笑われたようで笑みを返し小さく「かんぱい」という。

妄想大爆発!
2019.6.5