夏だと見越して神輿を担ぎ
昼だというのにスイカバー
スイカバーは案の定
灼熱の太陽にとかされて
何処が入り口か分からない

とりあえずノック。コンコンコン、「こんにちは」

「盛夏ではすね、ここまでくると」
出てきた店長スイカバージョンジャックオランタン
(どこかでみたな、みたみたい)
けれど熱さに朦朧と
とうのむかしに脳みそ停止
ここぞとばかりに高級カクテル
つぎからつぎへと出そうとするが
ぼくらとりあえずサイダー水

「サイダー水ふたつ」「さいですか」
犀の店員「ハイお待ち!」
サイダー瓶を突き出した

とりあえず乾杯、ビー玉落ぽたん
飲み口吸い付き胃まで放流 ホールインワン


「ああおいしかった」ごちそうさん。
「サイですか」と店員ぶっきらぼう。
「次はなににいたしやしょうか?」商売根性丸出しで

「それにしても今日は暑ね」
サイですか
「クーラーも少し強められますか?」
サイですか 課金500円
「おしぼりは?」
1000円です
「つまみはどう?」
はい、きゅうりの漬物、たくあん、煮物、大根おろしの納豆和え
「肉はないの?」
やサイしかないのごめんなサイ


やれやれとぼくら立ち上がり
千円ぽっと投げ出して
スイカバーを後に次探す
けれどもすぐに熱射の連射
にげろにげろと店から店へ
いつの間にかに担いだ神輿もどこへやら
スイカバーも溶けきって
泣く泣く店主のオランタン よくみりゃスイカもアイスのようで
出てきた素顔は透明人間、種もなし
恐怖にひやりとしたところで「涼み料金」すかさず商売
走って逃げて72Km たどり着いたはココナッツ塔
ココナツ大使が出てきていった

「ようこそここへ、ここは常夏、ここ夏島よ。わくわくどきどきパラダイス。一泊10万素泊まりOK」

スイカバーではずれを引いて
それからぼくらの夏旅は
とことんつかずに常夏島で
とうとうまくを閉じるのでした。

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