銀河と四季の道標

綴りたいことは日々あふれるからその溜め処。

凍口-ナツノタメノ十件-  

あいつはどうも苦手だ
あいつに悪気はないのだけれど
凍口が感染していることにあいつは気づいていない
まあ、それが凍口なんだけれど

夏ならクーラみたいでいいじゃないか
そういうあなた、じっさい凍口に罹った人にあったことないでしょ?

凍口の人が話す声は小さな冷気の渦になって
それを聞いている人の耳に入り込む
そうして感染するのだけれど
はじめは耳の奥で1月の降雪のような静な音がする
そのうちだんだん体の芯が冷えて喉の奥から中心にかけて
まるでソフトクリームをかまずに飲んでしまったかのような感覚に陥る
実際は心臓が凍り始めているわけなのだけれども

一度凍口に罹った人は基本いっしょうそのままだ
今まで通りに会話はできるのだけれども、周りは誰もうつりたくないから
マスクをして凍口の人と話をすることになる。それとま、耳栓と骨伝導受音イヤホンは必須。
それさえ用意していればOK

で、あいつもそれにかかっている訳。今日もいつもと同じ困ったようなの冷たい表情だ。
一度ためしに「おまえ凍口になってるぞ」と話してみたが
もちろん笑って冗談だととられた。そう、凍口の人は感染しきってしまうと自分が凍口だと自覚することが
できなくなる。だれひとりとして。だからもちろん、あいつはちゃんと耳栓、イヤホン、マスクしていた。
すこしかわしそうな気持になってしまったよ。

そんなわけだから、凍口には注意が必要だ。
身の回りにそんな特徴のある人がいたら耳栓、骨伝導イヤホン、マスク。
より詳しく知りたい人は遠慮なくぼくにききにきてくれたまえ。

あ、そうそう。もうひとつ重要な特徴忘れていた。
凍口の人は口から始まり顔全体が凍り付いてしまう。要するに表情に変動がないんだ。
そこに気を付ければ100パーセント判断できるだろう。

ではまた!

END

終わり

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