2016.07.06 夏は衝動
夏は衝動 
汗ふく時にも間髪は入れずずっと
空を凝視し背中を見せてはならない
一撃に降る光速のそれは疑った瞬間に頂点に突き刺さる
もがけどはずれる事のない返し針が肉に深く食い込み
いつのまにかまな板の上、だから空から視線をそらせるな

夏は衝動
五感にひりつく夏の洗礼には歯を喰いしばれ
空を凝視し背中を見せてはならない 夏と自我に互換性なんてない
自負したところで自惚れだ

しかし夏は衝動
理屈では成り立たない事はある
自我や自負なんて考えずただ夏の直下 体が先に動き出した時
夏の野生は君に加勢するに違いない

それは誰しもだ、誰しも夏の真下に立った時十分野生になれ
そうすれば自ずと夏の野生が導く

夏は衝動
汗ふく時にも間髪は入れずずっと
空を凝視し背中を見せてはならない

2016.07.06 夜空
流れは青く 初夏の風
白む明け方の空気に似て
あーあ、あーあ
かみしめている 今一番にかみしめている



夜の空に明かり 消えない幻
夏の空にはいつまでも 消えないものがある
あーあ、あーあ
みあげてる 今一番みあげてる
夕暮れの町歩く 道ずれは長いぼくの影
いったりきたりの日々で季節だけがずれていく
熱い駆け引き 抜け駆けした傷の痛み
忘れないでいつも押し込んだね
みんなの胸の中 いつも夏にうずくものがある、はず

まだ明るい夜の 変更線が夏の位置
デネブベガ アルタイル てっぺん 輝くよ

わすれもしない 輝いた日々のかけら
いつも夏にうずくものがある、ならいま走り出さなくちゃ!


今年は何回飲み交わすの だれとどんな会
今年は何回バーベキュやるの どんなあたらしい
今年は何人の新しい人に出会えるだろう

 そんなそんなそんなことが



うずく 駆け回る なつのはじまり
2016.06.29 夏の洗礼
つゆのあめはぬるくて
からだにおちてもあめだ、くらいでおわる
ふゆのあめあきのあめなら つめたさにふとそらみあげる
なつのあめならからだぜんたいでそらみあげるね

おおあめにうたれて
かさはほうりなげろ
こぼれるものはすべてこぼしてしまえ
うつわには”あたらしい”がうまる
それでいいんじゃないかな

つゆのあめはやさしい
はっぱにおちてもぽるぽろんとよゆうがある
かえるだってないてよろこぶ
かたつむりもそらのしたにでてよろこぶ
だってもうすぐなつなんだって しらせてるのさ

おおあめにうたれて
かさはほうりなげろ
からだをとおりすぎようとするもの
すべてきゅうしゅうしてしまえ
このかんかくをわすれるな


このかんかくをわすれるな
ごかんをとおしてぜんしんにつたわるこのここちよいしげき 


なつのせんれい




2016.06.22 夏の奇跡2016
季節の鐘が夕暮れの空に響く
笛の音は空旅の汽笛だったのか
今も続いているけれど見渡しても分からず
いい匂いとともに訪れる腹痛は
夏の妖精のせいなのだと言ってひとり笑う

一度見た事がある
真夏日の綺麗な比喩 そんな完全なる季節にも凝りはあって
膝を抱えて切なそうな表情でいたんだ 青々とした葉の陰
しばらく視線に気づかぬまま深みに落ちていくような
危さに結局僕から声をかけてしまったのだけれども
てへっと照れ笑いして消えた
すこし冷たい水がはじいたので カブトムシや蝉に近いんではないかと思う

蒸し暑さは凝る 夜の間の間にまで沁み渡り
夏を象る

ビールを飲んでいる僕の無防備加減は実は
計算尽くであの妖精に摸した夏の化身に会いたいから、それだけ
もう少し飲んでぱっと空を見上げりゃ
僕の瞼から不自然にそれも勢いよくだらだらと
涙が欠け落ちるのさ それが夏の奇跡